ひとりごと その138

祭りのシーズンが来ましたね。

姫路の浜手ほど大規模でも盛んでもありませんが、ここいらあたりもあちこちの
神社で、けっこうな数のお祭りが催されます。

毎年、体育の日あたりと重なる祭りが多いので、その前後には、うちらのような
中途半端な祭り用品の品揃えの店にでも、パラパラとお客さんが来てくれます。


ここらでは、白のニッカズボンや地下足袋、前ボタンのシャツなどを求めて来られる
んですが、けっこうギリギリの人が多いですよ。

「いつから?」って聞くと「今から」って答えるんですよ。

でも、地下足袋にしても白いズボンにしても、普段そんなに大量に在庫してるわけ
じゃないですからね、品切れしてたらどーすんのよ?とこっちがヒヤヒヤしちゃい
ます。


ほんとの本場ではすでに下火になりつつあるらしいのですが、ここらではまだまだ
流行りなのがカカトにエアーが入った足袋。
エアジョグっていう商品名なんですが4000円以上するのに、けっこう指定買い
して行かれます。

あと最近は、祭りの混乱で足を踏まれてケガをするのを予防するためにつま先に鉄や
樹脂のガードが入ったタイプも「通」の人の間では話題なのですが、ここら辺では
まだまだそこまで言う人は少ないですね。

今年はこのつま先ガードタイプ2種類も入れたのに、ほとんど売れ残り・・・失敗かな。
ま、来年に期待しましょう。


好きな人は一か月以上も前から準備したりね、足袋に刺繍入れたりね、2、3歳
くらいの子供にまでハッピや足袋、ニッカズボンを揃えたりね、けっこう熱い人
もおられます。

いいですよねぇ、こういうことに情熱注げるのってね。



うちのヨメさんは姫路の出身で、しかも外向きな性格なもんで、お祭り大好き人間
でね、なんちゅうか、こういった祭りのマインドみたいなもんを自分も持ってるし、
理解もできるんですね。

「血が騒ぐ」っちゅうやつですわ。

祭り関係の品揃え、接客はほとんど任せちゃってます。(責任放棄の丸投げともいう)



しかし、ぼくの方はといえば、内向きな性格な上に出身の地区が祭りと縁のない所
でしてね、いまいちその「熱さ」が分かってないんですよね。
残念なヤツでしょ。

もちろんお神輿やだんじり見たらワクワクするんですよ、でも参加したいという気持
ちが湧かないのがあきませんな。
残念なヤツなんです。


出身の神戸の垂水は海神社(かいじんじゃ)ってのが浜手にあってそこの祭りは
けっこう盛大なんですが、うちは上品な(ウソ)山の手だったので関係なかった
んですね。


ですから祭りと言えば中学生くらいの頃、夜店に繰り出して、好きな同級生の女の子
に偶然会うのを期待してドキドキした記憶ぐらいしかなくてね。

だんじりも出てたみたいなんですが、そんなの見た記憶はあまりなくて、やっぱり
「夜店」そのものがイコール「祭り」のイメージになっちゃってます。

リンゴ飴、綿菓子、金魚すくい、入り口に立つ傷痍軍人、ベビーカステラの匂い・・・
それがぼくの祭りのイメージ。



ホント残念なヤツですよね。

祭り

ひとりごと その140

ひとりごと その139

ひとりごと33ページ目へ
先日、ひと世代若い知人と雑談してて、音楽をどういう形で聴くかという
ハナシになりましてね。

今や、ネットでダウンロードして、そのデータでいろんな機器をその状況
に応じて使い分けるっちゅうのが一般的になってきてますでしょ。


ぼくはテレビ番組も録画がめんどうという理由で放送中の番組以外いっさい
見ないというちょっとヘンコツなおっさんなのですが、音楽に関しても同じ
やということに気付きましたわ。


有線のチャンネルで流れるノンストップの音楽を聞くのと、どうしても自分
のものにしたいものは「CDを買う」の二通りで今までずっとやってきてた
わけです。




ネットで音楽を買う、といのも正規に課金される分を買うのはいいのですが、
You Tubeの音声部分だけ落とす、ファイル交換するなど、とにかく「無料」
でなんとか自分のものにするのが「当たり前」になりつつあるのがちと怖い
感じがするんですよ。



いや、そりゃぼくだってタダはうれしいですよ。
できたらタダでいただきたい、とは思います。


でもね、音楽にしろ、絵にしろ、写真にしろ、映像にしろ、文章にしろね、
それを白紙から、ゼロから「創る」作業のことをすぐ忘れるのがぼくらの
悪いとこだと思うんですよ。


どんだけの時間が必要か、どんだけの労力が必要か、どんだけの才能が必要か
、というのを忘れがちなんですよね。

やっぱりその部分に対して敬意をはらうと同時に対価をはらうべきだと
思うんですよ。



「できあがったもの」をコピーすることやアレンジすることはパソコンが
あればいとも簡単にできちゃいますからね、そこに価値を求めたらダメ
なんでしょう。




みんなで少しずつでいいと思うんです、クリックされたらほんの少しだけでも
クリエイターやアーティスト自身に少しだけでも収入が入るシステムね。
必要だと思います。


なんでもタダで手に入ると思う人たちであふれかえると、50年後、100年後
には文化も芸術もなぁ〜んも育たん国になってまうんとちゃうやろか?・・・
といらん心配をするわけですわ。


・・・といいつつ中古のCDを買いあさるケチなおっさんはワタシのことで
あります。


中古CDが売買されてもその時点で製作者に印税が入るシステムがいるね。
いや、もうそれはあるのかな?

支払うべき対価

当たり前のハナシなんですが、ひとりの人間ってほんと色んな役割を持って
ますよね。

ひとりの女性が妻であり、母であり、嫁であり、姑であり、会社員であり、
PTA役員であり、自治会の役員でもある・・なんてよくあるでしょ。


まあ、ぼくの場合は世間からみるとちっこい作業服屋のおっちゃんなわけですが、
その中身は販売員、バイヤー、事務員、すそ上げ職人、ネームししゅう
職人、店長、営業マン、プライベートでは、父、祖父、夫、息子、婿、
あと本質であるところのクルマとバイク好きのスケベなおっさん・・・と、
ぼくのような人間でも、細かく分けるとけっこうマルチ。


それぞれの役割ごとに通知簿みたいに5点満点の点数つけるとするとね、
ほとんどの項目で3から4はもらえる自信があるんですけどね。
(根が超マジメ人間なもので)


「営業マン」の項目がとにかく相変わらず全然ダメ。1以下。


納品先の事務所で必要なことだけ、ふたこと、みこと言うだけで、舌がもつ
れて何言うとるのかようわからんようになるし、もしそれ以上、しゃべる必要
がある時は顔が火照ってきて、呼吸困難になるんですよねぇ、いまだに。

相手が20歳代の事務員さんでも、ベテランのおばちゃんでもダメ。
社長だともっとダメ。

内弁慶なので自分の店だといらんことまでペラペラしゃべるのにね。


もうね、いい歳してね、慣れろよってハナシなんですけどねぇ。
もっと自信持てよってね、頭ではわかってるんですよ。

でもダメ。
全然ダメ。

いつも商品渡したら逃げるように帰ってくるワタクシ。高校生のアルバイト
以下ですわ。




「息子」の項目と「婿」の項目もダメですね。

1以下とは言わんけど良くて2やね。


どちらのばぁさんにも優しくしてあげたい気持ちはあるんですけどね、
いまだにうっとうしがったり、冷たくしたりしてますね。

これまた頭では分かっとるのよ、「親孝行したい時に親はなし」っちゅう
のね。すごくよく分かってるのに実際は全然ダメ。




「祖父」の項目はね、つい最近まで1でしたけどね、一緒に生活してる
せいで、ここんとこだいぶ慣れてきましてね。
お互いのキャラも理解し合える感じになってきて、冗談が通じるようになり
ましたね。

相手の生意気なコトバもTPOが正しければそんなにカチンとこなくなり
ました。
同じようにむこうもこちらが本気か冗談かを区別できるようになりまして
ね、ずいぶんと楽になりましたよ。

一緒に笑うことが増えました。

風呂でやる「隊長ごっこ遊び」で一気に打ち解けた感じですあります!隊長。

「水鉄砲であの怪獣の目を狙って下さい!隊長!」みたいな感じでね。

他のキャラになりきれる「ごっこ遊び」ってほんと大事やなと思いましたので
ありますよ隊長!。


誰でも子供ができたからって初めから親じゃなくて我が子に親にさせて
もらう、ってハナシはよく聞きますが、じいじも一緒ですわ。
孫に育ててもらうんですね。





いや、まあ、なんちゅうか、他の項目でいい点取ってるんだから
「ま、いいかっ」「それくらい目をつぶるか」・・・と自分を甘やかそうと
している自分に気付きましてね。

この歳になって治らんもんはたぶん頑張っても無理なんやろ、と思った
わけですよ。

うん、そうだ、やっぱり無理だ。
そのかわりいいとこをもっと伸ばそうよ、うん、そうしよう。





お、開き直りましたよ、このドあほ。

自己採点