ひとりごと その124

ひとりごと その127

時間

今年も、はやひと月を残すのみとなりました。
諸先輩方がよく言っておられるように、時間の経過が年々早く感じられるように
なるというのは誠に真実であるな、と実感する今日この頃でありますよ。

自分で考えるには、1年中、ほぼ毎日、決まったパターンの生活をしている中に、
正月、春の連休、お盆の3つの重要イベントがあるだけなので、この3つをこな
してる間に1年が過ぎる・・・だから、あっと言う間に時間が過ぎる、という事
じゃないかと思うんですよ。

子供の頃や学生時代は毎日がイベントみたいなもんで、更にでっかいイベントが
年に何回かある感じでしたもんね。そりゃ、1年長く感じるわな。


今まで生きてきた50数年に対して、これから生きられるかもしれない数10年
は絶対に少ないことは決まってるわけですよね。
1年のとらえ方も「残りの年数分の1」というとらえ方だと、80分の1よりかは
20分の1のほうが貴重なんやなぁ〜と思ったりもします。





自営業の人間って、時間が自由に使えてええよなぁーと思われることも多いんで
すがね、それって、たぶんほんの一部の「よう儲かってる人」か「めちゃヒマ」
な人だけだと思うんですよ。

ぼくは中学、高校とクラブ活動とアルバイトで日曜はほぼ全部つぶれ、その後
の学生生活から社会人になってからもほぼずーーっと「日曜は仕事」の生活でし
てね、週に1回のんびりできる、とりあえず月曜から週末までは息止めてがんば
ったら次休める!・・・というパターンの生活にあこがれるんですよ。


とにかく自由に使える時間がない・・・5時10分に目覚ましが鳴ったらイヤイ
ヤ起きて、6時半の開店時間まで、ほんのちょっと自由時間を楽しんで、晩、
7時まで営業したら、めし食って、8時から9時までのテレビ番組ひとつ見たら
風呂入って、10時、おそくても絶対11時までには就寝!・・・という修行僧
のような生活を何年も続けておるんですわ。

営業時間中にどうしても配達や買い物で出かけなきゃならん時も、店に店員が
ひとりしかいない時間をなるべく減らしたいためにあせる気持ちからクルマから
降りたらいっつも駆け足!のクセがついちゃいました。
相方の方も同じらしくて、ふたりともスーパーやホームセンターで走り回って
おるわけですな。

店には常時ふたりいないとお客さんに迷惑がかかってしまう、という態勢にして
しまったのは自分自身なわけで、自分で決めたことに自分が拘束されている状況
はまさに「自縄自縛」。ひとりSMアヘアヘ状態ですわ。


そんなわけで、マジメなひとからは怒られるんですが、とにかく病院へ行く時間
がないんですよ。ちょっとまずいかな?・・・と思う症状でも市販薬か、よくて
も行きつけのちっちゃい医院で薬をおねだりするぐらい。

ま、それで今までなんとかなってきたし、これからもなんとかせんとしょうがない
んですけどね。
さすがにこれくらいの歳になってくるとね、大きな病気が心配になってきますね。


仕事のこと気にせずに病院ぐらいは行きたい、または相方を行かせたい、と切実に
思うようになりました。

調子が悪い日が続くと、今の仕事やめたい、ひとりで店番できる商売やりたい、
ってよく考えるようになってきましたね。

いっぱいの借金抱えてね、実際は全然無理なんですけどね、もうちょっとだけ余裕
が欲しいと思いますね。気持にも、お金にも。




作業服屋って商品を売ってるというよりは、ネーム入れたり、すそ直ししたり、と
いった「加工」やってる時間が長くてね、それとお客さんの注文がマニアックなので、
接客対応に時間を取られます。
いそがしい時は一日中、加工と接客、事務仕事、そして入荷した商品の整理、営業
マンとの商談、電話の応対、配達、それから話好きな人との立ち話が重なり合い、
もつれあって息つく間もない感じで時間が過ぎていきます。

のんびり流れる時間が大好きなぼくとしては、けっこうしんどい感じです。
ま、仕事なんでしゃぁないんですけどね。


そんなわけで、レジの前で、自分の身の上話をゆっくりとしていくじっちゃん、ばっ
ちゃんにも、ときにいらだってしまうこともあるのですが、そこはもう、流れてる
「時間」がぼくらとは全然違うんですよね。

僕自身、若い頃にはそういうゆったりした時間の中に身を置いていた経験もあるので
今の自分の現状とのギャップがほんとによくわかるんですよ。
「あいつら、何をアクセクやっとんじゃ、俗人やのぅ、のんびりいこうぜ、のんびり」
と思ってたんですもん、実際。

今じゃ自分があの頃軽蔑してたアクセク俗人そのものですわ。


「やらんとあかん事」がとりあえず何もない、ゆったり流れる時間の中に身を置いて
ボーッと暮らせる日々が来たら、もう少し優しくなれるかな?と楽しみにしています。


「やりたいこと」はいっぱいあるんですよ、けど、現実にはお金も必要ですしね
まだまだ遠そうですわ。、






・・・・・とここまで書くのに結局4日かかってます。
あーしんど・・・。
我々のような全国小心者連合組合の組合員のひとつの主な行動パターンとして
あげられるのは、「はじめての店に入るのに必要以上に緊張する」または「店の
前でウジウジして結局見送ってあとでウジウジ後悔する」・・・というのがある
と思いますね。

誰でも中学や高校の頃はひとりで、喫茶店入ったり、洋服買いに、初めての店に
入るのはドキドキした経験がおありでしょう。
我々小心者連合の組合員はいい歳をしたおっさんでも未だにその感覚を引きづって
おるわけですな。
ま、言ってみればいつまでもかわいい・・・(アホか)

ひとりでドライブなんぞにでかけて現地の名物を食うぞ!と勇んでみるものの、
結局セブンイレブンでいつものジューシーハムサンドを買ってしまった・・・
SAで、そこの名物のソフトクリームが食べたいのにひとり分を買う勇気がなくて
結局、自販機のスポーツドリンクでがまんした・・・
なんちゅうエピソードは枚挙にいとまがないわけですな。
ま、言ってみればひかえめ?・・・(アホです)

なぜにそんな場面でいらん緊張をするのか、と言われても持って生まれた性格と
しか説明しようがないので困ったもんなのですよ。

でも、ま、こういうヤツに限って、逆にお店の人に優しくしてもらったり、親しくし
てもらったりすると、チョーシこいてすぐなついちゃうんですよね。
あ、ぼくのことですね。

ぼくほどの変態的小心者でなくても、誰でも多かれ少なかれ初めての店は緊張する
もののようで、うちの店に来るお客さんでも、チョイ悪系のおにーさん方は初めて
来たら、ナメられてたまるか!と思うんでしょうかね、エラソーに言う人多いんで
すよね。
これもよく考えるとそういうタイプの人なりの緊張感の表れなんでしょうね。

でも何度か来てくれてこっちの出方や様子になれてくるとね、おんなじように悪態
はつくものの、カドが取れて、ジョーク風に変化するんですよね。
こうなったらしめたもんで、ぼくの得意のボケかまし、または厳しいツッコミ攻撃が
始まるわけですわ。2、3回笑かしたらノリのいい人だと完全に緊張感がとれますね。
冗談通じずに怪訝な顔されることもしょっちゅうあるわけですが、まあ、そん時は
そん時っちゅうことですな。



大型店や、スーパーなんかは別として、飲食店でも、物品販売店でも個人経営のお店
になじめるかどうかは、まぁひとことで言えば雰囲気作りにかかってる気がしますね。
入りやすい店構えにはじまり、店員さんが適度にほっといてくれて、かといってほっ
たらかしでもなく、くだけた会話の中にもきっちりとした礼儀正しさがあり、でしゃ
ばらず、商品知識と技術力がある上でうんちくや自慢話をたれず、いつもニコニコし
てこっちの注文を聞いてくれる。
・・・まぁこんな感じが理想でしょうか。
あと、うるさくない程度のBGMがあるとさらにリラックスできますね、ぼくは。

そうなんですよ、要は「リラックスできるかどうか」だと思うんですよ。
みんな、リラックスした気持、平常心で料理を食べたり、商品を吟味したり、サービ
スを受けたりしたいわけですよ。
値段も味も技術もサービスも、もちろん大事なことに違いないんですが「リラックス」
を提供できるかどうかが店長の腕の見せ所だと思うんですね、ぼくは。
で、一応いつもそういう店づくりを心掛けてはおるのでありますよ、ぼくは。

リラックスできれば値段は二の次、というタイプの店ってあるんですよね。


・・・とはいうもののうちみたいな店には飛び込みでは絶対に入れないぼくなので
ありますよ。みんな、よう来てくれてるわ、ありがたいことですわ。



でも、これってやっぱし、全国小心者連合組合の組合員だから感じる価値観なのかも
しれないな・・・という感はありますね。うん。



そんなこと言うて、ぼったくったろ思とんちゃうんかいな?値段やろ、値段!
・・・という声も・・・。
はいそれもセイロンです。今はスリランカに名前変わったけど・・・。
(・・・ってこのネタ何回使うた?)

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部屋でテレビでも見てのんびりくつろごうか、という時間があんまりないからだとは
思うんですが、ワタクシ番組を録画する、という習慣が昔からないのですよ。

めんどくさいんですわ。
そこまでして別にテレビ見んでもええわ・・・いう気があるんですな。


テレビがきらいという訳でもないんですよ、何見てもすぐに泣いてますからね。
昨日なんかモスバーガーの若い女の子の店員さんの超手際のいい仕事っぷりをドキュ
メントで見ただけで、泣きそうになるし、所さんの番組でよくやってる、高校のチア
リーダーやブラスバンドのやつ見ても速攻で泣いてる変なおっさんなんですわ。

映画でもドラマでもすぐ感情移入しちゃうんですよね。
だから真剣に見るイコール疲れる、だから見るのめんどくさくなる・・・の図式に
なるんでしょうかね。




三階に住んでもらってる、うちのかみさんのお母さんなんですけどね、何年か前から
ほら、例の「韓流」にハマりまくってましてね、「ヨン様いのち!」みたいに目キラ
キラさせてるんですよね。82歳です。
何にも興味示さない83歳のぼくの方の母親より、興味を持つことがあるのはほんと
にいいことなんですけどね。


元々は誰かが録ってくれたビデオを見るためにつけたVHSのビデオレコーダーなんで
すけどね、なんかようわからん間に録画することを覚えてしまいよりましてね。
テレビの韓流ドラマや時代劇を録りまくっては何回もテープが擦り切れるほど見てる
らしいんですよね。
更には予約録画までこなすらしくて、ビデオの時計が3分遅れとるから直してくれ的
な注文まで出すようになったんですよね。

まぁそんだけ使いこなしてたらええがな・・・っちゅうハナシなんですけどね。
ぼくはビデオの予約ってほとんど経験ないからようわからんのですよ。




・・・で例の地デジ対策問題ですわ。

色々聞かれるのもめんどくさいので、もう1から10まで近所の電気屋さんに丸投げ
したわけですよ。去年の夏頃ですわ。

ハードディスクレコーダーにDVDレコーダー、その上VHSのテープも見るというので、
VHSのプレーヤーまでついたデッキに32インチの液晶テレビの黄金セットに何回も繰り
返し録画する、ということでDVDのRWですか?何回も上書きできる方の生ディスクをセ
ットして、なんと本日分に限りニィキュッパ!・・・みたいな、ジャパネットタカタ
みたいな、そんな感じでババ〜ンと揃えちゃったんですね。

居間にそれらを全部セッティングして古いVHSは寝室で見れるようにしてもらって
、HDDデッキに録画、予約、DVDへのダビング、全部のレクチャーが済んでね、
電気屋さんが1階の店に降りてきたから「わかってました?」って聞いたら「VHS
で慣れてはるからようわかってはりましたで」とおっしゃる。


その後「どう?」って聞くと質問の嵐が吹き荒れるのは目に見えていたので極力その
話題に触れずに半年過ぎて、去年の年末ですわ。

寝室で見ているテレビが見られんようになるから地デジ対策をしてくれというので
、そうすると、それにくっついてるVHSのデッキにチューナー付けんとあかんがな
、めんどくさいなぁ、とか色々思いながら調べてたら既にそのVHSのデッキが壊れ
てることが判明しましてね。

で、よく聞くと、録画はいつもこれでやってるから困るという。
なんでやねん?せっかくええHDDデッキがあるのに使わなあかんやんと言うと、
あれは録画できんと言うんですよ。


はぁ?って思いましてねぇ、仕方ないからHDDデッキのマニュアルのお勉強ですわ。
見たことも触ったこともない機械のマニュアルなんて、さっぱりわかりませんな。
それでもまたばぁさんの部屋へ上がり、実物を目の前にしながら格闘しますとですね、
今見てる画面がどこから来てる画面なのかがすんごく分かりにくいんですわ。
(画質が一切劣化してないからですね)
今放送してるのか、録画したやつなのか、はたまたデッキのチューナーからのやつ
なのか・・・途方にくれましたね。でも色々やってわかったことは・・・
録画は簡単、再生も超簡単、DVDへのダビングもまぁ、なんとかなるんですがね、
それを82歳のばぁさんにどう説明するのかが超難問いうことですわ。

電気屋さんの言うことは遠慮してたんでしょうね、なんもわからんままにハイハイ、
いうて聞いとっただけみたいでね、はっきり言ってなぁ〜んもわかってなかったで
すわ。

「メニュー」という概念、「選択して決定する」という概念、「外部入力」という
概念・・・ね、疲れますね。

機嫌よく使ってると思ってたこの半年間、使ってた機能はDVDとVHSの再生だけ
やったみたいでね、それやったら今まで使ってた安モンのDVDプレーヤーだけで
十分やん、みたいな、ね。


年末だったこともあり、今から電気屋さん呼ぶのも、なんだかなぁ〜と思ってる間に
年が明け、何日か過ぎましたが、その後どうなったかといいますと・・・
はい、ほったらかしにしてます・・・。

使えるVHSデッキをどっかで見つけるか、うちのお古をあげて、チューナーつけて
また慣れさせるか・・・徹底的にHDDデッキの使い方を教えるか・・・
どの道行ってもめんどくさいんですよねぇ〜。
冷たいヤツでしょ、ワシ。

電球替えてくれだの、水漏れするだの、戸のしまりが悪いだの、そんなのは全然いい
んです。
けど録画だけはどーも・・・

自分がよう分からんからイライラする・・・説明が雑になる・・・相手がよけい理解
できなくなる・・・ワシよけいにイライラする・・・みたいな感じですわ。
イヤなヤツになってますワタクシ。




誰か82歳の韓流好きなばぁさんのマニュアルください・・・。

おばば対策

散髪のハナシ

ひとりごと その126

ぼくがちっちゃい頃住んでいた神戸市垂水区の市営住宅は木造平屋、二戸いちで、
畳の部屋が二間と小さな板の間の台所がついたあの頃どこにでもよくあった小さな
家でした。

両親共働きだったので、お昼にひとりで食べるように棚の上に置いてあったコッペ
パンや不気味な音で時を刻む柱時計や、天井の板のふしの模様が幽霊に見えたこと
なんかがぼくにとっての最古の記憶なんですがね、たぶん5歳の頃なんだと思います。

その頃と同時期の記憶なんですけどね、家々を巡回してくる「散髪のおっちゃん」
って人がいましてね。
革のカバンに道具を一式入れて訪ねてきて、軒先の床几にぼくたちを座らせて、手動
のバリカンとハサミでザクザク、チョキチョキ髪を切ってくれたもんですわ。

まゆ毛のずっと上の方を一直線にパッツンと短く切るヘアスタイル専門だったのか、
その頃のぼくの写真はどれも前髪パッツン一直線、後ろ青々刈り上げばっかりです
ね。
昭和カットというか、とにかくいなかの子丸出しカットですわ。

そのおっちゃんは、ちょっと変わり者のおっちゃんだったらしく、「おっちゃん、
なんでも食べれるんやでぇ」とか言って、子供らの前で、そこらに生えてる草を
食べてみせたり、ミノムシを食べてみせたりしたんですよね。
それが強烈な印象だったので、覚えてるんでしょう。
草はスカンポ(イタドリ)だったような、ほんとにただの雑草だったような、記憶
が曖昧なんですけどね。


しばらくすると、そのおっちゃんは来なくなり、近所の川重の独身寮に併設されてた
散髪屋に通うようになったのですが、若夫婦でやってたそこの散髪屋さん、終わった
あとにパインアメを引き出しから出してくれるのはうれしかったんですが、いっつも
口げんかしててね。
初めから終わりまでずーっとケンカを強制的に聞かされながら座っているのは平和
主義者のぼくにはけっこうしんどかった記憶があります。


中学校になると、丸刈りですわ。
友達がなじみで行ってるところを教えてもらってぼくもそこに通いましたね。
たった何ミリかの違いなんですけど、1枚刈りと2枚刈りではえらい印象が違いま
してね、3年間とうとう2枚刈りオンリーで通しましたね。
夏休みなんかはほったらかすのでよく伸びて授業が始まったら怖い体育の先生に耳の
前の毛をひっぱられて「はよ散髪してこい」いうてよう怒られましたね。



高校生になってやっと髪を伸ばせるようになったと思ったら昔はまっすぐだった髪の
毛がなぜかクセ毛に変わってましたね。

サッカー部員の常というか、あかしというか、ボサボサの長髪、おまけにくせ毛で
クリクリ、まぁ不潔な少年でしたよ。

でもくせ毛のおかげで、自分で適当に鏡見ながらジョキジョキ切っちゃてもあんまり
変にならなくてね、それからはずーっと自分で切るようになってしまいましたね。
普通のハサミは失敗したときのリスクが高いのですきバサミ専門なんですけどね。


結婚してからも自分で切ってたんですが、見かねたのか、ヨメハンが切ってくれる
ようになりましてね、以来現在まで、「バーバーよめ」で通してます。
その度に散髪代貯金してたらけっこうになったやろなぁ、とは思うものの、それは
それなんで、お金は貯まりませんね。


この春から孫を育てるようになったら、やっぱり散髪はうちのヨメハンがするんでしょ
うね。
いや、そうなったら今度は「バーバーばーば」やなと思いましてね。
そういや、昔、うちに「おばけのバーバパパ」いう絵本があったな、となんの脈絡もなく
思い出したりしてね。

ひとりごと その125

「いい店」考察