ずっと若い頃はね、お酒平気でね、じゃんじゃん呑んでたんですよ。
ビール時代があって日本酒熱燗の味を覚え、ワインとチーズの組み合わせに
はまった時期、ウォッカをトマトジュースで割ったヤツをがぶ飲みしてた時期、
黒ビールに凝ってた時期・・・20代から30代の中盤ぐらいまでのハナシ
ですわ。
ピークの頃は¥800くらいの紙パックの安モンの日本酒を2、3日に1本、
350mlの缶ビール(その他の雑酒とちゃうよ、ビールよ、ビール)を月6
ケース・・・家で飲むだけやのに、月3万円以上酒代使ってたアホな時期が
あったのよ。
かみさんの方がぼくより強いので(あ、お酒にね・・・いや実際に色々強い
ですけど・・・)止めるもんがおらん家でしてね、そんなんでしたわ。
お金にはいっつもピーピー言うとったくせにね、「これのために働いとる」から
ええんや、いうて自分らに言い訳してましたね。
ま、当然のことながら、こうゆう生活しておるとバチが当たりますわね。
痛風の痛みを初めて経験することになるのが、38歳頃ですか、40歳過ぎて
すぐの頃にはえらい高血圧なのが判明しましてね、(夫婦で仲良く同じ程度
の数値が出るんです)それが原因なのかはよう分からんのですけどぼくの方は
急にまず日本酒を受け付けなくなりましたわ。
その頃もらってた尿酸値(痛風の原因です)を下げる薬が合わなくてね、半年目
で、口内炎がひどくなってしまって飲み続けられんようになってしまったのです
よ。
で、病院行かなくなって、ついでにもらってた感じの血圧の薬もやめちゃった
んですね。
その頃からでしょうか、
平気で5,6本飲めてた缶ビールが3本で頭痛と吐き気を起こすようになり、
その後2本でもアウト、最後には1本飲んだだけで、1日頭痛に悩まされるよう
になりましてね、断酒ですわ。
というか、カラダの方がアルコールを受け付けん感じでしたね。
欲しくなかったです、全く。
いや、それでも、夏場のビールの感覚はやめられず、ノンアルコールビールに
ハマりましたけどね。(いや、どんだけイジましいねん思いますわ我ながら)
いやぁ、もともと酒のみですからねぇ、もう一生あのふわっと「酔っぱらった
感覚」っちゅうもんを味わえんのかと思うとちょっと寂しかったですよ。
アルコール無しの生活は、それはそれでなんとかなるもんやなぁ、いうのは
わかりましたけどね。
5、6年は続きましたね断酒生活。
そんなこんなでやめてた痛風の治療なのでありますが、3年ほど前にこじらせ
ましてね、いっつも足のどっかが痛い状態になっちゃいました。
根性無しなので痛いのきらいなんです、ぼく。
仕方なく痛み止めをもらいにまた病院通いが始まりましたわ。
友達に教えてもらった旧の村の中にある、ちっちゃい医院でしてね、いつ行って
も待合室、ぼくだけ・・・あるいはよく待っててもひとりかふたり。
センセもの〜んびりしたおっちゃんでしてね。
経営の方は大丈夫なんかいな?といらん心配するぐらいの感じですわ。
病院に行くこと自体のストレスは感じずに済むのでほんと、ありがたいんですよ。
前は平気で1時間、2時間待ちでしたからね。
そんなムードのところなもんで、血圧の薬も尿酸の薬も無理なく続けられるん
ですね。
ここでもらう尿酸の薬、主成分は以前飲んでたのと同じなのに、銘柄が違うだ
けで、もう3年近く飲み続けてるけど、大丈夫でして、血圧の薬ともども続いて
ます。
そしたら、あ〜ら不思議。
最近またまたお酒が飲めるようになりましてね。
初め、チビチビ舐める程度だった日本酒も、おちょこ1杯が2杯、1合が2合
・・・と増えてきましてね、ちょと酔ったかなぁ・・・程度には飲めるまで
回復しましたよ。
頭痛も吐き気もまったく無しですわ。
ほんまに自分のカラダながら何がどうなっとるんかよう分かりません。
肝臓の数値とかがどうこういうのもないしね。
ちなみに、ぼくのオヤジはアホほど飲むタイプ、オカンは飲めるけど量は
あかんタイプ、関係ないけどヨメはアホほど飲むタイプ、長男もこれまた
アホが2回つくくらいよう飲むタイプ、次男は最初飲めんクチかと思とっ
たらいつの間にやらそこそこ飲めるタイプになった・・・という家族構成
なのですが。
まぁ、とにかくよかったですわ。
楽しみがひとつ増えた感じですよね、旨いモン食べる楽しみも倍増ですしね。
以前ほどアホではないので、そこそこでやめる知恵もついてますからね、量
もほどほどでね、「おいしい」と思える量でやめれるオトナさ加減!エライ!
食う方は相変わらず腹一杯のまだその先までアホほど食うクセが治らんので
すけどね。
ところで、尿酸値を下げる薬の副作用があるんですけどね、いろいろある中で
気になるのが
「脱毛・・・」
う〜む、そういえばなんだか最近以前ほど髪の毛に元気がないような・・・
人それぞれ得意なことってあるもんですね。
いや、うちのかみさんのハナシ。
「ワシがこの前買うたズボンの上着あるかぁ?」
とか、「うちのお父さんのズボンちょうだい!」・・・とかね、
うちに来てくれるお客さんはおなじみさんが多いのでいきなりこういう感じの会話
から始まることが多いんですよね。
ぼくはそういうの全く覚えられんヤツなので、「え〜っと、どんなズボン買う
てくれたんやったかな?・・・」とか、「お父さん?お名前なんやったっけ?」
っちゅう反応になってしまうのですよ。
ところが、うちのかみさんはすごいですよ。
「あ、おっちゃんがこの前買うてくれたやつはズボンのみの商品やから、上は
ないねん、なんか似たのんでいこか?」とか「はいはい、お父さんいつも買う
のん、これやで。ウエストは91cmで股下は68cmやわ。すぐ直すから
ちょっと待っといて!」みたいな感じ。
変態でしょ・・・。
とくに顔を覚える能力には脱帽ですわ。
何年ぶりかで来てくれて、ずいぶん印象が変わってる人でもバッチリやしね。
買い物のあとで「領収書くれるかぁ」もよく言われるんですが、よく顔は知って
るのに名前が出て来んぼく。「え〜っと何て書くんやったっけ?」・・・と
いかにも名前は当然分かってるけど家号で書くんやったっけ?的な聞き方で
ごまかしたりするんですけどね。
かみさんが横にいる時にそういう状況になった時は、コソッと「誰やったっけ?」
と聞くんですが、たいがいサッと出てきますね。
おまえは「レインマン」か?と突っ込まずにはおれんぼくです。
注:ダスティンホフマンとトムクルーズが主演の映画ね。ある種の障害のある人
特有の超人的な記憶力がエピソードになります。1858年の何月何日は何曜日で
天気は晴れとか昔の大リーグやバスケットの試合のスコアを言えたりするアレです。
家族構成、飼ってる犬の名前、患ってる病気、来店した時のエピソード・・・
などなど、とにかくなんでも覚えてる。
感心します。はい。
そのくせ商品の品番、値段、当日の予定・・・なんかは全然憶えん。
昔一緒に行った観光地のことなんかもきれいさっぱり忘れてるので
連れて行ったこっちにしたらセがないんですよね。
ぼくは相変わらず超照れ屋なので、人の顔がまともに見られないんですよね。
だからよけいに覚えられないんです。これはずーっと前から分かっちゃいるけ
ど直らない悪いクセなんですよねー。反省。
ま、誰が来ても、初めてのお客さんのように緊張感をもって接客するので、
毎日刺激があっていいかもしれませんけどね。
何回も来てくれてて、もうそろそろ顔覚えてくれとるやろ・・・と思うお客
さんの方からしたらがっかりですよね、ほんとに。
でもええねん・・・←もうスネてるし
そんなことよりぼくには他にいっぱい覚えんとあかんことがあるんやもん。
鳥の名前、
花の名前、
虫の名前、
新型車の発表があれば更に忙しい。
クルマの名前、エンジンの型式、排気量、オプションの装備品・・・
お気に入りの女優さんの名前、
AKB48のメンバー全員の名前・・・・・・うそです。
「学べるニュース」や「世界一受けたい授業」なんかで有名な池上彰のおっちゃ
んの出てる番組が面白くてね、ついつい見てしまいます。
さすがに「週刊こどもニュース」の物識りお父さん役だっただけのことはありま
して、めっちゃ分かりやすく難しい問題を解説してくれますね。
ファンになっちゃいました。
ほんとに賢い人は難しいことを分かりやすく説明してくれるもんや・・・という
のが以前からワタクシの持論でありまして、立花隆のおじちゃんなんかもまさに
そういう人なので尊敬したりもしてるんですがね。
池上さんの解説は分かりやすさでは一番かもですわ。
難しいことを難しく説明することは実は簡単だったりするような気がします。
評論家や政治家に多いタイプですね。
先日やっていた中国と日本の関係における諸問題の解説を見て色々思いました。
いや実際ね、うちで扱っている商品の多分95%以上が中国製なんですよね。
靴下の一部、工具類の一部あたりが辛うじて国産ですわ。
衣類はほぼ全部中国製、たまにベトナムやインドネシアもあるんですけどね、
物理的に距離が遠いとか、人材の確保、技術の問題などで、なかなか中国以外
の国での生産は増えないみたいです。
で、国内で作った生地を国内で染めてそれと共にファスナーやボタンなどの付属品
などを一度中国へ送り、縫製と仕上げだけをやってもらって、もう一度日本
へ輸入するのが一般的でしてね。
生地や付属品まで全部中国製の方がもちろんコストを下げられるんですが、
やっぱりどうしても、品質や色合わせの部分で日本人の厳しい要求に応えられる
ものが仕上がってこないのが現状ですね。
うるさく注文つけるし、値段も叩く日本の商社は嫌われてるらしいです。
おおらかで大量に注文をくれる欧米向けの製品作りに専念したい気持ちはまあ、
当然っちゃ、当然ですわね。
特に綿100%の作業服は色合わせが大変でしてね、仕上げの時期やロットが
違うと微妙に色ずれしてるわけですよ。
我々のようにそれを販売する立場の人間に言わせると(特にぼくがいい加減な
のかもしれませんが)「ま、ええんちゃう?」程度の色ずれも上下合わせて実際
に着用するお客さんに言わせると「これ上下の色、全然ちゃうやん!」・・・
となるわけでして、その度クレーム処理しなければならないぼくらもツライもの
があるんですよ。
ほんの2、3年前までは中国の女性がこっちの縫製工場へ研修生としてやって
来てね、何年か頑張ってお金貯めて、技術を習得して向こうへ帰る・・・
というパターンが定着してたようなので、なんとか国内での縫製もカッコが
ついてたのですが、中国があの景気でしょ。
わざわざこっちに来る縫い子さんがいなくなりつつあるそうですよ。
日本人の縫い子さんていったらすごい高齢化が進んでて、60代が若手だったり
するような状況らしいんですよね。
作業服にしても、手袋にしても縫製の部分はどうしても自動化できない行程です
からね、ほんとに将来を考えると困った状況です。
この夏はとにかく品物がない!品物がない!という状況でして、それは景気が
よくて商品がよく売れた、というよりそういう状況でモノが順調に作れない、と
いうのが原因のひとつのようです。
ぼくも含めて同業のみなさん、大変困っておられます。
ま、そういう風に物作りの能力が落ちている日本は実際にモノを作ってくれる
中国の言いなりにならざるを得ませんよね、値段も納期もどっちもね。
東京の土地やマンション、富士山の見える別荘地なんかもお金持ちの中国の人
がじゃんじゃん買ってるらしいし、このままいくと戦争しなくても日本全土が
中国人のお金持ちのものになっちゃうんじゃないかと心配したりもしますよ。
一流、大手の会社もバンバン買収されるのはもう時間の問題だから、たった10
年先にはうちの店でも ”「元」での支払歓迎 ”・・・なんて張り紙を出す事態
になるんじゃないか、とまで心配しています。
新しい「価値」を創造できる人材を育てていかんとほんまにヤバイ感じがします
ね。
身近なところに具体的にそんな問題が起きているだけに、こんな地方の作業服屋
のおっちゃんでもこのピンチは肌身にしみて感じられますよ。
いや、実際、リアルに超ビンボーなくせして「貧乏くさい」のがどうも気に
なるワタクシ。
古いものを大事に使ったり、材料を使い切ったり、使えるものをリサイクル
したり、電気をこまめに消したりね、そういう「もったいない」系は全然
問題ない、というかむしろリスペクトするし、自分も全国ドけち会の会員ですし。
ぼくが思う所の自分がよくやる「貧乏くさい」はカップめんのふたを途中まで
開けて、ふたが鼻にツンツン当たるのが「えーい、邪魔やのぅ」思いながらも
そのまま食い続ける時・・・ですね。
同じようなケースですが、ラップをかけた食べ物をレンジでチンッして食べる
時も、ラップを全部はがさずに食べるくせがあります。
はっきり言って邪魔です。
あれ、不思議ですよね、最後まではがすのも、途中で止めるのも手間は同じなの
にね。
なんでやってしまうんでしょ?
なんか貧乏くさい・・・。
あと、新車で買ったクルマのシートにかぶせてあるビニールをいつまでも取らず
に乗ってるの・・・あれ貧乏くさっ!って思いますわ。せっかくのシートの
感触が台無しですやん。
ついでに言うと土足厳禁のクルマもやけど、最近そんな人いませんよね。
けど、昔はけっこういましたよ。
それに、ちびたタイヤをいつまでも履いてるのもきらいですわ。
ライダー編もありまして、
黄ばんだ白いヘルメット、キズだらけのシールド、伸びたチェーン、空気圧
の少ないリアタイヤ・・・なんかが貧乏くさい感じがしますね。
そういうのは気を付けてるつもりですが、型崩れした安モンのリュックサック
がめっちゃ貧乏くさいのは本人も分かっちゃいるんですけど、仕事で使うので
ついついやっちゃってます、ぼく。
けっこう最悪でしょ、これ。
皮靴に泥がついたまま気が付かないで、銀行なんかに出かけちゃう、とか、
古い、中身の入ってない、しわくちゃの二つ折りの財布をGパンのケツのポケット
から出してレジで支払することとか、¥1980でホームセンターで買った
安モンの腕時計で結婚式でも出ちゃうとかね、(だってそれしか持ってないし)
自分でもよくやってしまう「貧乏くさい」行いは他にもいっぱいありそうですね。
とかなんとか色々言っておりますが、今日も飲み口の欠けたおちょこで酒を飲む
ワタクシ・・・
あ〜じんぼクサ・・・
いや、びんぼクサッ!